目次

コンビニ食品は危険?食品添加物は業者の利益の為に使用している
1.添加物はどのように作られているのか
そもそも「食品添加物」とはいったい何か。
たびたび取り上げてきたが、「食品添加物」をその目で見たことがある人は少ないだろうし、漠然としたイメージしかつかめていないはずだ。

「危ないから摂るのをやめよう」といくら声を高くしても、危機意識はあまり高まらないかもしれない。ここで一度、「食品添加物」の基礎的な知識を身につけておこう。
「食品添加物」は、食品衛生法では「食品の製造の過程において又は加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するもの」と定義されている。

食品添加物の三大原料メーカーは、味の素、協和醗酵、武田薬品の3社で、こうした原料メーカーから添加物メーカーに原料が販売されている。
原料というのは添加物単体のことで、「粉状」になっている。グルタミン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ソルビン陵カリウム、消硝酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、プロピレングリコール、アスコルビン酸など多数ある。

原料メーカーでも、発酵調味料などの商品を作るが、一般的には添加物メーカーが、原料メーカーから仕入れた原料をブレンドして、練り製品用、水産加工食品用、食肉加工食品用などの添加物を作る。
たとえば、食品メーカーやコンビニチェーンなどからの「サンドイッチの日持ちがもっとよくなる添加物はできないか」といった要望に合わせて作るのだ。

また、惣菜など保存期間の短い食品の品質を保つ「持ち向上剤」、食品を酸性にすることで微生物の増殖を抑える「PH調製剤」などを作り、食品メーカーへの営業も行なう。

食品添加物は、以前は化学的に合成されたものを指していた。現在は範囲が広がり、天然物から取り出して作ったものや、天然香料、普段は食べ物として使っているが添加物的な使い方をする。そして、食品衛生法によって使用基準などが決められているのだ。


2.「食品添加物」は消費者のためではなく、業者の利益のため
「食品添加物は国が認めているから安全なんでしょう」と、よく聞かれる。
そもそも食品添加物が許可されるには、
①添加物は安全性が実証されるか、または確認されるものでなければならない。
②その使用が消費者になんらかの利益を与えるものでなければならない。
③食品の損耗を少なくするために腐敗、変質その他の化学変化を防ぐもの。
④添加した食品の化学分析等により、その添加を確認できるものでなければならない。

という4項目について、内閣府「食品安全委員会」で検討され、クリアされなければならない。しかし、毒性試験や生物学的試験のデータは、添加物の「許可申請した側の企業」が用意したものである。許可が取れないような都合の悪いデータを出すはずもない

これが添加物が許可される実態であり、添加物による被害が相次いでいる理由なのだ。
1955年に起こった「森永ヒ素ミルク事件」は、食品添加物の怖さを日本中に知らしめた出来事の一つだ。森永の粉ミルクを飲んでいた乳児が、持続性発熱、下痢、発疹、皮膚への色素沈着などの症状を起こし、患者数1万人以上、死者130名という大惨事になった。粉ミルクのPH調製剤用に使った添加物の第二リン酸ナトリウムの純度が悪く、上酸ナトリウムが混入していたのが原因だった。
こういった危機が、最近はさらに高まってきている。

ここ数年、価格の安い中国製の添加物が、ドッと日本に押し寄せてきているのだ。食品メーカー各社や添加物メーカーもコストを下げるために先を争って使っている。

そのような状況の中、輸入の際、日本の食品衛生法の規格に合わない「成分不適合」ということで、廃棄処分になっている食品添加物が出ている。厚生労働省では「水際でストップしているので、流通はしていない」としているが、現実に食品メーカーからは「中国製の添加物は純度が悪い」という声が方々から出てきているのだ。

被害が出てからでは遅い。中国製食品添加物の検査を早急にすべきだ。
よく厚労省は「使用基準さえ守っていれば食品添加物は安全」という。つまり、業者が悪いことをしないということを前提に食品添加物は許可されている。

裏返せば、使用基準を間違えると、とんでもない被害がでるような化学物質でもあるのだ。そのようなものを、いくら微量でも、食品に使うこと自体が間違っている。
良心的な業者ばかりなら厚労省の言うこともある程度納得できるが、様々な悪徳業者が闇歩しているのが日本の食品業界の現実である。
食品添加物は消費者のためではなく、業者の利益のために使われているということを、私たちは忘れてはいけない。


3.コンビニの売れ残り弁当はプラスチックごと飼料化!
2001年に施行された「食品リサイクル法」。これは、スーパーやコンビニは売れ残った弁当、サンドイッチ、おむすびなどの食品残飯を、2007年度までに20%リサイクルすることが義務付けられたものだ(08年度からは30%)。大半が豚の飼料へとリサイクルされているのだが、ここで、新たな問題が出ている。

とくにコンビニチェーンから出る食品残飯は、プラスチックのパックに入ったり、包装されたものばかり。もちろん飼料安全法では、プラスチック成分は飼料に含有されてはならないことになっている。
ところが、大田区にある全国一のリサイクル飼料センターに取材に行くとどうだろう。ビニール’袋に入ったままのスーパーの売れ残り食品が、そのまま投入され、処理されていたのだ。

同センターの所長は、「飼料に製品化する工程でプラスチック成分は全て風圧で飛ばすので、製品にプラスチック成分は残留しない」という。だが、このプラントを作ったメーカーの見解は「二%は残留する」というものだ。これに対しても同センター所長は「可能性があるというだけ。現在は、コンビニのゴミの分別には手間がかかるので引き受けていない。だから、残留もしていない」というのだ。

大田区にあるセンターは最新鋭の大規模プラントだが、地方ではコンビニのゴミも引き受け、分別せずに飼料化しているところもある。豚の異常死が全国的に急増しているだけに、飼料の豚への影響、そして人への影響が心配だ。

某大手コンビニチェーンは、売れ残った食品を飼・肥料にリサイクルする自前の工場を建設・稼働させている。コンビニ弁当にはハムとソーセージなど豚肉が原料のものがたくさんある。それを豚の飼料にするということは、豚に「共食い」をさせているということ。

BSEの教訓はなんだったのか。BSE問題は、食品メーカーが効率化を求めて、牛の肉骨粉を牛の餌に利用したことから始まったのである。つまり「共食い」をさせたことから始まったのだ。


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