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8種類あるプラスチック容器の使い分け
プラスチック容器食品衛生法において器具とは「飲食器、割ぽう具その他食品または添加物の採取、製造・加工・調理・貯蔵・運搬・陳列・授受または摂取の用に供され、かつ食品または添加物に直接接触する機械、器具その他のもの」 をいう。

容器包装とは 「食品または添加物を入れ、または包んでいる物で食品または添加物を授受する場合はそのままで引き渡すもの」 をいう。

家庭やレストラン等のテーブルにあがる食品は材料が加工や調理される過程で器具、容器包装、器等に必ず接触する。食器や器具は従来からの陶磁器、金属、木材等が使用されている。一方、容器包装はプラスチックが主流になっている。

プラスチック
プラスチックは二大別することができる。一つは加熱によって硬くなり、再加熱しても軟らかくならない熱硬化性樹脂で、これにはフェノール樹脂等がある。一方、 加熱すると軟らかくなり、冷却すると硬くなる性質の繰り返しが可能な熱可理性樹脂がある。後者はポリエチレン等でプラスチック製品の大半を占める。


添加剤にはプラスチックを軟らかく するための可塑剤、光や熱に対する安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等がある。特に可塑剤は多量に添加されることがあり、溶出や浸出等の問題を起こしやすいといわれている。

( 1 ) フェノール樹脂( P F ) 、ユリア樹脂( U F ) 、メラミン樹脂( M F )
熱硬化性樹脂の代表的なものである。これらの樹脂はそれぞれフェノール、ユリア(尿素)、メラミンとホルムアルデヒドとの反応によって製造される。熱硬化性樹脂の中でメラミン樹脂がもっとも硬度が高く、 陶器に近いことなどから集団給食等によく用いられている。衛生上の材質別規格はホルムアルデヒドを製造原料とするものとして、フェノール、ホルムアルデヒド、蒸発残留物がある。

( 2 ) ポリ塩化ビニル( 塩ビ: PVC)
塩化ビニルモノマーの重合体である。 可塑剤を添加して軟化した軟質塩化ビニルと可塑剤を使用しない硬質塩化ビニルとがある。未反応の塩化ビニルモノマーの毒性が問題となって材質中に1ppm以下の基準値が設定されている。

材質試験としてジブチルスズ化合物とクレゾールリン酸エステルがあるが、食品用のポリ塩化ビニルには使用されることは少ない。多量に使用されている可塑剤はフタル酸エステル類で食品への移行が懸念されている。フタル酸エステル類は内分泌撹乱化学物質として注目されている。

2003年にはフタル酸ビス (2ーエチルヘキシル) を原材料に用いたポリ塩化ビニルを主成分とするものは、 油脂または脂肪性食品と接触する器具または容器包装(別途おもちゃも同様) に用いてはならないこととなった. これは2000年にフタル酸ビス(2ーエチルヘキシル)を含有するポリ塩化ビニル製手袋を食品に使用しないようにとの通知に続くものである。 ポリ塩化ビニルには酸化防止剤の分解物であるノニルフェノールの溶出の問題もある. このノニルフェノールも内分泌撹乱作用のある物質である。

ポリ塩化ビニルは焼却するときに200?300°Cの低温ではダイオキシンが発生する。高温 (800℃以上) で焼却するなどの注意が必要である。

(3)ポリエチレン (PE)
低密度ポリエチレンはポリ袋として多用され、ラミネート剤としても広く利用されている。 高密度ポリエチレンは密閉式容器、ポトル等に使用されている。

( 4 ) ポリプロピレン (PP)
透明性や耐熱性に優れたプラスチックであり、フィルムや食品のトレイ等として多くの用途に用いられている。

(5)ポリスチレン (PS)
スチレンモノマーの重合体である。ポリスチレンは耐低温性に優れているので、アイスクリーム等の容器に使用されている。発泡ポリスチレン( 発泡スチロール) はポリスチレンに発泡剤(プロパン等) を加えて成形したものである. 断熱性・耐衝撃性に優れていることから、カップめん容器や低温流通用のクーラー等に利用されている。

スチレンモノマーの毒性が問題となったが、内分泌撹乱作用は否定されている。材質中の揮発性物質 (スチレン等) についての基準がある。

( 6 ) ポリエチレンテレフタレート (PET)
ポリエステルともいう。優れたガスバリア性と耐衝撃性を有する。添加剤を使わないで成形できるという利点がある。

(7)ポリカーボネート( P C )
原料はビスフェノールAである。ビスフェノールAは内分泌撹乱化学物質として注目されている。ビスフェノールA がポリカーポネート製の容器等から溶出することがわかり、哺乳瓶には使用されなくなった。このために材質試験、溶出試験ともにビスフェノールAの規格が設けられている。

( 8 ) ナイロン( P A )
ポリアミドともいい、 強くて柔軟、ガスバリア性がよいなどの特徴がある。用途のほとんどは包装用フィルムである。

プラスチックに表示されているマーク
(1)識別マーク (材質識別マーク)
資源有効利用促進法(1993年)により清涼飲料、醤油、酒類のペットボトル( P E T )に表示が義務付けられている。資源有効利用促進法はペットボトルをはじめ、アルミ缶、スチール行等の分別回収を促進するためにマークが付けられている。
(2)環境マーク
地球の環境を守るための環境保全に関連したマークは2 種類ある。1つはリサイクル促進マークである。 2つ目はエコマークで、再生材料を使用したプラスチック製品に付けられている。このマークは財団法人日本環境協会が認定を行っている。マークの下側にプラスチック再利用〇%やプラスチック名の入っているものもある。



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