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健康食品でチェックすることは購入前に価格差・使用中に効果や症状
1.健康食品購入前のチェックポイント
健康・美容食品、ダイエット食品は、決して安くて手軽な商品というわけではありません。安い商品でも数千円になります。数カ月分まとめて購入すれば、数万、数十万円という出費になります。その上、粗悪品、模造品、薬効の低い商品も存在します。購入したものの後悔する確率が高い商品と言うことができるでしょう。また特に通信販売や訪問販売で購入する際に注意しておきたいことは、食品類の販売は基本的にクーリングオフ制度の対象外の商品であるということです。比較的良心的な業者は独自でクーリングオフを設けたり返品や交換に対応してくれますが、そうでない業者の場合は一旦購入したり契約してしまうと返品やとり消しができなくなることがあります。そういったトラブルにならないためにも、購入前のチェックが重要になってきます。
そこで次に、失敗しないための商品選びのチェックポイントについてまとめておきましょう。
何のために使うのか、目的意識をはっきりさせる
健康食品の購入動機には、「ただ何となくよさそうなので」「人に勧められて」など、あいまいで漠然とした目的の人が多いようです。健康食品は薬ではない、だからむしろあまり期待しないほうがよいという意識がどこかに存在しているのかも知れません。効かなくてもともと、効いたら儲けものぐらいの気持ちでしょうか。
しかし、決して安くない商品をこのような意識で使用することは、半ばお金を捨てているようなものですし、あいまいな意識ゆえに副作用や悪影響を見過ごすという結果にもなりかねません。そのためにも、購入する前には明確な目的意識を持つことが大切です。
すでに現在、何らかの疾病や症状で悩んでいる人は、それをはっきり意識することです。例えば「便秘で悩んでいる」「肥満が気になる」「血圧が高い」というようにしっかり症状を意識し、あえてその健康食品に何らかの改善効果を期待して使用することが大切です。
健康食品はあくまで食品ですから、いきなりガンなどの重病を治す力を期待しても、それはそう簡単なことではありません。しかし、便秘を解消したりコレステロール値を下げるなどの作用は、適切な食品を選べばはっきり効果が現われます。
また、今現在は体調に不安がなく、現在の健康を維持し将来の疾病予防のために使用する場合でも、自分の既往歴や体質、あるいは家系、遺伝的要因を考え、特に将来不安な疾病を意識するということも大切です。
成人病の多くは生活習慣が大きな要因を占めていますが、遺伝的要因の高いものもあります。特に家系や遺伝的に心配な症状がない場合は、わざわざ健康食品で予防しなくても定期的な健康診断でチェックしているだけでも十分でしょう。健康診断で要注意あるいは食事改善の必要があるといわれてから健康食品を試しても遅くはありません。
健康食品にありがちな流言飛語、セールスマンの巧みなセールストークに惑わされないためにも、まず最初に「こういう症状を改善したい」あるいは「将来この病気にはなりたくない、そのために健康食品を使う」という明確な目的を持つこと。いい加減な気持ちなら最初から使用しないほうがマシです。
2.適切で適正な商品を選ぶ
いざ健殿食品を試してみようと決心しても、自分の目的に合った商品はどれなのか、あるいはどのメーカーがいいのか、迷ってしまうことでしょう。多くの健康食品の中からどのようにして自分に合った適切なものを選んだらいいのか、その商品選びのポイントを以下の4つに分けて考えてみます。
①自分の現在の症状あるいは自分の予防したい症状に合ったものか
②副作用や被害例はないか、自分の体質や既往病などの勘案して問題ないか
③価格は適正か
④表示、広告や販売の仕方に問題ないか
これらはすべて協会認定品での比較ですが、それでもこれだけの価格差が存在します。協会未認定品まで加えると、もっと安いものや逆に高いものあり、同じ種類の健康食品でありながら価格差20倍以上というものもあります。
初めて購入する場合は、必ず一日当たりの価格を算出して、この価格帯の前半のものを購入するのが賢明でしょう。もしこの価格よりも極端に安いものは品質的な不安がありますし、この価格帯の上限を超えるものは明らかに暴利といえます。
特に訪問販売などで賊入する時は、比較する材料がありませんので、この価格帯を参考にしてみてください。
どんな健康食品でも数カ月分で1万円を超えるものは慎重に考えたほうがいいでしょう。
主な健康食品1日当たりの価格差
安いもの~高いもの
健康食品名
◎青汁(大麦若葉)140円前後~200円前後
◎青汁(ケール)200円前後~300円前後
◎エイコサペンタエン酸50円前後~500円前後
◎キダチアロエ30円前後~120円前後
◎キチン・キトサン40円前後~800円前後
◎ギムネマ40円前後~300円前後
◎クロレラ40円前後~500円前後
◎ドコサヘキサエン酸60円前後~700円前後
◎プロボリス120円前後~240円前後
◎β-カロチン30円前後~180円前後
◎ローヤルゼリ40円前後~600円前後
3.健康食品購入後・使用中のチェック
購入後、使用前および使用中におけるチェックポイントを説明します。まず、使用する前に、以下の点を確認してください。
使用前の3つのチェックポイント
①包装を確認する
包装や容器に破れや破損がないか、必ずチェックしてください。外箱は購入前にチェックできますが、中箱や袋、容器の確認は外箱から出してみないとわかりません。
もし、包装に何らかの異常があれば、変質の可能性があります。
②中味の品質を確認する
健康食品には、包装や容器を開けてみると中味が変質していたという事例がよくあります。包装の破れ、破損がなくても、食品そのものが傷んでいることもあります。実際の商品をよく見て、カビ、腐食、湿気、変色、変質、異物の混入がないかを十分確認してください。中味が見えない容器の場合、底の部分のみが変質していることもあるので、いったん容器からすべて出して確認してみることも大切です。
不良品の疑いがあれば使用せずに、ただちにメーカーに問い合わせ、食べて問題ないのかしっかり確認してください。
③使用前の体調を記録しておく
健康食品が効かないという人の中には、何らかの効果が現われているにも関わらず気付いていないだけということがあります。また、副作用や毒性が出ているのに気付かないということもあります。そのためにも、飲む前に自分の身体の状態をよく観察して記録しておくことをお勧めします。
健康食品を試す前に調べておきたい項目は、改善したい症状や注意したい病気によっても異なりますが、いわゆる一般的な健康診断の項目はもちろん、肥満やダイエットを試みる人は体脂肪率、骨粗鬆症を予防したい人は骨量、貧血の人は赤血球数など症状や病気に合わせたデータをとっておくとよいでしょう。
また、副作用予防のためにもいくつか事前に確認しておきたい項目があります。
副作用として多い症例に、湿疹、じんましんなど皮膚疾患があります。そのような症状の確認を容易にするためにも、健康食品をとる前に全身の皮膚の状態を見ておくことです。
湿疹やじんましんが起きても、すでにとる前から現われていたのかも知れません。その他、何らかの異常が起きた場合、それが明らかに健康食品をとってからだということを明確にするためにも、全身の状態を確認しておいてください。
皮膚以外にも、舌や爪の色や質、顔色、血色、尿や便の状態、便通の状態、また現在何かの症状がある人はその状況を確認し、記録しておくとよいでしょう。
使用中に確認すること
使用の初期は、効果よりも副作用の有無のチェックに重点をおいてください。皮膚の状況、尿や便など使用前に確認した状況に変化はないか、胃腸に不快な状況はないか、現在何かの症状のある人は悪化していないか、毎日、油断なくチェックしてください。
健康食品は医薬品のように劇的な変化を起こすことはありませんが、効果があるものなら1カ月、遅くとも3カ月程度で何らかの改善の兆しが現われます。外見上や自分ではなかなか意識するような改善効果がなくても、血液検査など数値的な効果として現われている場合があります。
また、ダイエットの場合、体重が減っていても脂肪が減らずに水分や筋肉が減っているだけなら、逆に身体にとって危ないこともあります。
目先の症状にとらわれずに、適当な時期に検査をすることも大切です。
ある程度の期間を経てもまったく検査結果に好転の兆しがなければ、その健康食品は効果なしと判断していいと思います。
4.健康食品の製品別売上高と危害件数
注目したい製品はローヤルゼリーとクロレラです。
どちらも売上高の上位であり、それだけ愛用している人が多い商品なので、他の商品と比べて自ずと危害が発生する可能性も多くなるのは想像がつくように、どちらも危害発生件数でも1位にきています。
もちろん集計年が異なるので厳密な比較はできません。
ところが、それぞれの売上高と危害件数を比べれば、クロレラの圧倒的な危害件数の多さは不気味なほどです。
また、クロレラの危害の主な症状は皮膚障害(23%)と中毒症状(20%)で、1カ月以上の治療期間を要した事例もあります。ローヤルゼリーの場合は、皮膚障害(16%)があったもののすべて1週間以内で治癒した軽い症状ばかりです。
件数ばかりか症状から見ても、クロレラは危険度が高いということを証明しています。
このようなデータを見ると、クロレラは怖いから食べないほうがいいのではないかと感じてしまうかもかも知れません。
健康食品製品別売上
第9位緑茶
第9位酵素・酵母
第9位自然食品(有機野菜など)
第9位食物繊維
第9位ビタミンC
第8位β-α一カロチン
第6位アロエベラ
第6位プロテイン
第5位キチン・キトサン
第4位カルシウム
第3位クロレラ
第2位ローヤルゼリー
第1位ウーロン茶
健康食品の危害件数
第9位カルシウム製品
第9位きのこ類
第7位ビタミン類
第7位酵素製品
第6位油脂類
第4位高麗人参
第4位緑葉製品
第3位大豆
第2位ローヤルゼリー
第1位クロレラ
ただこれらのデータはクロレラの効き目を一切排除しており、この2つのデータだけでクロレラを危険と判断するのはあまりにも短絡的でしょう。クロレラは注意して食べなければいけない健康食品であり、初めて使用する場合は、自分の体質に合うかどうか、効果があるかどうかがはっきりするまでは、まとめ買いなどはしないほうが賢明でしょう。
しかし、一方でたいへん愛用者が多いのも事実です。
何らかの健康効果を感じている人もたくさんいます。危険を避け効用を活かす利用が大切といえます。
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