目次

1.EPA・DHA
サンマ、イワシ、サバ、ブリ等々脂がのった旬の魚って本当においしいですよね。
おいしいだけでなく、その脂(脂肪)は体のためにも大変よいことがわかっています。
EPAやDHAが含まれているからで、どちらも悪玉コレステロール値や中性脂肪を下げる働きがあり、動脈硬化の予防や高血圧症の緩和に効果があるといわれています。

国立健康・栄養研究所の素材情報データベースを見ても、冠状動脈疾患に対してヒトでの有効性が示唆されていることがわかります。

またDHAは、脳や神経組織の機能にも関わっているので、子どもの脳の発達や老人性認知症の改善に役立つだろうと期待されているとか。

このEPAやDHAが注目されるようになったのは、1960年代にグリーンランドで行われたイヌイット(アラスカなどの先住民)の疫学調査から。
イヌイットは脂肪の摂取量がかなり多いにもかかわらず、血栓症や心疾患が非常に少ない。その理由として、イヌイットは魚やアザラシを多食しているためではないかと考えられ、その後研究が進んでEPAやDHAの大事さが認識されたそうです。

EPAはエイコサペンタエン酸の略で、DHAはドコサヘキサエン酸の略。どちらも脂肪酸の一種ですが、構造上、3系脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)と呼ばれ、人体内では合成できない必須脂肪酸でもあります。

しかし、同じ必須脂肪酸でもサラダ油やマーガリンに多いリノール酸(n‐6系脂肪酸の一種)は過剰摂取が問題になっているのに、このn‐3系脂肪酸は、食事摂取基準(2010年版)で目標量が示されているほど。

すなわち、「成人で、男性2.1g/日以上、女性1.8g/日以上」とされ、しかも「EPA及びDHAを1g/日以上摂取することが望ましい」と付記されています。

このページを見た人は、下記のページも注目しています!