目次

1.いくら
特に量が少なく、レアで値段が高い食品の代替品として出回っているのが模造品やコピー食品です。

歴史をひもとけば、大豆を使って肉に見せかけた精進料理もそれに分類されるということです。
そのコピー商品の代表的存在だったのが人造イクラです。実はこれは食品会社ではなく、日本カーバイドエ業という化学品樹脂の会社が開発したものなのです。

天然のイクラの原料はサケ、マスの卵が使われるのですが、コピー食品のイクラは魚卵を一切使っていません。
人造イクラの原料は外側の被膜、中身の溶液、中身の目玉でそれぞれ違います。

昔、高級食材でなかなか手の届かなかった本物のイクラの代わりとして出回っていたようです。
しかし現在は天然いくらの供給も安定しているので、人工いくらも天然いくらも同じくらいですね。

被膜には海藻から抽出したアルギン酸ナトリウムをカルシウムで凝固させたものが使われます。
中身の溶液は、増粘多糖類の一種である「カラギーナン」や「ゼラチン」「ぺクチン」などの混合物で作られています。

では、本物と比較して栄養価はどうなのでしょうか。

変わらないのは脂質だけで、あとは大きな差があります。とくにタンパク質は本物の90分の1しかないというデータがあるほどです。
カロリーに関しては人工イクラは天然イクラよりもカロリーが低いです。


回転寿司のイクラは安いので、不安になると思いますが、日本の回転寿司で提供されるイクラはほぼ100%が天然のイクラです。

この人造イクラ、かつては回転寿司などで幅広く利用されていましたが、本物のイクラが
ロシアから安く輸入できるようになったので、人工イクラを使うより低コストで本物のイクラを提供できるようになったそうです。また、食品の偽装表示が相次いで発覚したことで出回らなくなってきています。

しかし、各地の消費者センタ―には、「皮が硬い。人造イクラではないかという苦情が持ち込まれており、完全に市場から消えたわけではありません。

皮が硬いというのは人造イクラの特徴ですが、味に関しては天然のものは磯の香りが感じられ、ほのかに甘いです。
人工イクラは当然味がついていないので、醤油やダシに漬けます。そのため、天然のものより人工のものの方が塩気を強く感じられます。
食べてしまってからでは遅いのですが、見た目で見分けるのはかなり難しいです。

2. そこで簡単に見分ける方法をこれから紹介します。

本物はタンパク質が豊富なため、熱湯につけると白濁するという特徴がありますが、
人造イクラはほとんど変化しません。ぜひ試しにやってみるといいです。

もう一つの方法はいくらの中に目みたいな丸いものがあります。

それを見ながら転がしてみてください。

偽物の場合は油で丸い点を作っているので転がすとその丸い点が上にきます。本物の場合はあまりその丸い点が動きません。


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