目次

1.有機JASマークの表示がある食品を選ぶだけで安全度がかなり違う

JAS法が改正されて、生鮮食品の野菜・果物には原産地表示が義務づけられるようになりました。国産品は都道府県名で表示しますが、地名でもよいことになっています。輸入品は原産国名を表示します。
この表示を有効に活用するには、どうしたらいいのでしょうか。

スーパーなどの野菜果物の売で、「〇〇県産」より「〇〇町産」の野菜や果物があったら、これを選びます。栽培者名まであったらベストです。
というのは、つぎのような理由があるからです。現在、野菜や果物の残留農薬試験が、各地域で数多く行われています。「〇〇県産」だけでなく「〇〇県〇〇町」あるいは「栽培者名」まで表示されている野菜や果物は、責任の所在がわかりやすいのです。

こういう野菜や果物はいつ検査されてもいいですよということで、残留農薬の不安も少ないのです。
なお、「〇〇県産」や「外国産」と表示されている場合には若干不安がありますので、よく洗う、皮をむく、ゆでこぼすなどの下ごしらえをすることが必要です。


2. これまでガイドラインしかなかった「有機」表示についても、JAS法によって厳しいルールが決まり、違反した場合の罰則規定も設けられました。
これによると、有機農産物は、「多年生作物(果樹など)を生産する場合は3年以上、それ以外(野菜など)の場合は2年以上、化学肥料や農薬を使用していない田畑で栽培された農作物」をいいます。

「有機」という表示も、農林水産大臣から許可を受けた「第三者認証機関」が、田畑から収穫までの生産工程を検査して、厳しい規格に合格した農作物だけに認められることになります。たとえば、食塩と水を除いた原材料のうち、有機農産物材料が95パーセント以上を占めていなくてはなりません。これに対してのみ有機JASマークがつけられるのです。

同時に有機、オーガニックという表現が許可されます。ですから有機農産物の本物を見分けるのは。有機JASマークがついているかを見ればいいのです。マークのないものは、まず偽物と考えられます。オーガニック認証などのシールが貼ってあっても、有機JASマークがない限りは偽物と思ったほうがよいでしょう。

ただし、諸外国の「オーガニック表示」はCODEX (コーデックス、国連農業食糧機関と世界保健機関の合同組織)が決めたオーガニック基準に従って法規を設け、検査の認定を受けたちのだけに許可する表示ですから、日本の有機JAS並の信頼度はあると考えます。
有機農産物の安全度は高いと考えてよいでしょう。

もう一つ、「特別栽培農産物」というのがあります。
これは、その農産物が生産された地域の慣行レベル(各地域で慣行的に行なわれている化学合成農薬および化学肥料の使用状況)に比べて、化学合成農薬および化学肥料をともに、5割以上節減して栽培された農産物をいいます。

そして5つの項目を農林水産省新ガイドラインにより表示しなければならないことになっています(なお、「無農薬」「減農薬」「無科学肥料」「減化学肥料・の表示は禁止」ちなみに、ガイドラインの5項目を参考に取り上げてみると、次のような内容になっています。

たとえば栽培期間中に、化学合成農薬、または化学肥料を使用している場合は、その節減割合(「化学合成農薬…当地比〇割減」「化学肥料…当地比〇割減」)および使用した農薬等資材の使用状況の表示などが必要です。ただし、条件がややこしくなったためか、特別栽培農産物表示のものは、市場でも大変少なくなりました。


このページを見た人は、下記のページも注目しています!