目次

1.食べ方の工夫で除去

「選び方」や「下ごしらえ」に気を配っても、体内に入る不安物質をゼロにはできません。そこで、「食べ方」で不安を減らすのです。
この不安を減らす「食べ方」には、食物繊維を摂って不安物質を体外に出す方法があります。しかしなんといっても体内に入ってくる有害物質で活性酸素の害を減らす「食べ方での除去」が大切です。
体内のサビ「活性酸素」対策が決め手になるので、体内に発生する活性酸素について、説明しましょう。

2.活性酸素
活性酸素とはなんでしょうか。人間は呼吸によって空気中に20%含まれている酸素を取り込んで生きています。酸素は生命を維持するための原動力です。ところがからだの中に酸素を取り入れると、後述するいろいろな理由で、そのうち約1~3%は、活性酸素に変わってしまうのです。

活性酸素は酸素が電子構造的に変化して、強い酸化力をもつようになったものです。
活性酸素と聞くと何か普通の酸素よりいい酸素と思うかもしれませんが、実はこれが悪い酸素にもなるのです。
しかし、活性酸素が全部悪いのかというと、そうではありません。

たとえば、体内に入った細菌などの外敵をやっつけてくれる役割も果たしてくれます。活性酸素は大量に発生すると活性酸素となって細胞や遺伝子などを酸化させ、傷つけ、さまざまな病気の原因になるのです。

なお、活性酸素はからだの中で最初にスーパーオキシドラジカルという活性酸素となり、次いで過酸化水素、ヒドロキシラジカル、活性酸素にと、次々と変わっていきます。これらのすべてを合わせて一般的には活性酸素といいます。

3.活性酸素が体内で発生する状況
*食べものをエネルギーに変えるとき
*農薬や食品添加物などが体内に入ったとき
*大気汚染物質を吸い込んだとき
*タバコを吸ったとき
*飲酒したとき
*ストレスをためたとき
*紫外線を大量に受けたとき
*放射線を浴びたとき
*電子レンジやテレビ、OA機器、携帯電話などの電磁波を受けたとき
*からだに炎症を起こしたとき
*激しい運動をして酸素を多く吸ったときなど


4.スカベンジャーで減らす方法
スカベンジャーとは、そもそも「道路を掃除する人」という意味です。活性酸素の場合に使う意味は、「抗酸化」となり、これが私たちのからだを活性酸素の害から守ってくれるのです。

活性酸素に対するスカベンジャーは次の3つに分けることができます。
スカベンジャー酵素
スカベンジャービタミン
スカベンジャー成分
これらについて次に説明します。

5.スカベンジャー酵素とは
体内で活性酸素の害を減らすはたらきをする主なスカベンジャー酵素には、「SOD」「カタラーゼ」「グルタチオンオキシターゼ」があります。この3つの酸素は、食品には含まれていない物質で、体内で合成されるものです。

これらのスカベンジャー酵素を増やすには、スカベンジャー酵素の材料になる良質のタンパク便とミネラルを食べ合わせることが必要で「SOD」は、良質タンパク質十マンガン・亜鉛。
「カタラーゼ」は、良質タンパク質十鉄。
「グルタチオンオキシターゼ」は、良質タンパク質十セレン。
以上の組み合わせで合成されます。

ですから、良質タンパク質に鉄、銅、亜鉛、マンガン、セレンを含んだ食材を細み合わせれば、すべてのスカベンジャー酸素が合成されることになります。
ここで、良質タンパク質(アミノ腰スコア100)とミネラルすべてをかねそなえた食材をあげておきます。

アミノ酸スコア100の良質タンパク質の食材
アジ、カツオ、カレイ、キンメダイ、サケ、サワラ、サバ、サンマ、シラス干し、タイ、タチウオ、タラ、ブリ、イワシ、マグロ、ワカメ、牛肉、豚肉、鶏肉、卵、牛乳など。

酵素ミネラルである鉄、亜鉛、銅、マンガン、セレンをすべてかねそなえた食材
ジソ、海苔、アサツキ、アサリ、アシタバ、油揚げ、イワシ、枝豆、おから、オクラ、カキ(貝)、カリフラワー、グリーンアスパラガス、高野豆腐、ゴボウ、ゴマ、シラス干し、茶、豆腐《海》苔(干)、パセリ、ヒジキ(干)、ホタテ、アジ、ワカサギなど。


6.スカベンジャー成分とは
残った活性酸素を消すスカベンジャーはビタミンだけではありません。スカベンジャー成分もあります。カテキン、キサントフィル、クルクミン、グルタチオン、ポリフェノールなどです。
これらの成分も体内ではほとんどつくれません。やはり、これらの成分を含有する料理から摂取することです。

スカベンジャー成分を含む食材
キサントフィル、カボチャ、サケ、イクラ、卵黄など
クルクミン、カレー粉、グルタチオン、ブロッコリー、ホウレンソウ、各種ポリフェノール茶(カテキン)、大豆、ミカン、コーヒー、ココア、赤ワイン、ブルーベリーなど

なお、いま、世界的にスカベンジャー料理は何がよいのかが紹介されています。どうも、日本の食事が一番よいという結論になりつつあるようです。
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