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1.野菜ジュースでは酵素や食物繊維はとれない
野菜に含まれる食物繊維やビタミン、ミネラルや酵素などをとろうと、毎朝、健康のために野菜ジュースを飲んでいるという人が少なくありません。

ところが、市販の野菜ジュースは、飲みやすくするために食物繊維をわざわざカットしています。ジューサーで野菜ジュースをつくるときも同じです。野菜の食物繊維をとりたければ、野菜をミキサーにかけてドロドロにしたものを飲むといいでしょう。

よく野菜ジュースで酵素を積極的にとっているという人がいますが、実は酵素はほとんど胃酸でやられてしまい、必要なところに届きません

なにより野菜ジュースが体に悪いのは、冷たいまま飲むことで体を冷やしてしまうからです。野菜やフルーツ自体にも、体を冷やすものが多くあります。体を冷やすものとしては、メロン・トマト・レモン・ミカン・パイナップル・レタス・セロリ・ナス・キュウリ・ニガウリ・スイカ・ホウレンソウなどが挙げられます。


ニンジンジュースは血糖値を上げて、逆にがんの危険因子を呼び出すこともある緑黄色野菜に含まれるβカロテンは発がんリスクを高める多くの人が、βカロテンには発がんを抑える効果があると思っています。

2.βカロテンとは緑黄色野菜に多く含まれる黄色い栄養素のことで、活性酸素をやっつける抗酸化力があるとされています。そこで、βカロテンを多く含むニンジンなどをジュースにしてせっせと飲んでいると、がんを予防できると思い込んでいる人が多いのです。

βカロテンが発がんを抑えるという報告の根拠は、動物実験によるものしかありませんでした。そこで、欧米を中心に、人間にも確かな効果があるかどうかの大規模な実験が行なわれました。実験の大まかな内容は、緑黄色野菜から抽出したβカロテンをカプセルにして、毎日決められた量を服用するグループとしないグループに分けて両者を比べたところ、なんと、βカロテンを服用したグループのほうが、がんの発生率、死亡率ともに高かったのです。

また、3万人の喫煙者の半数にβカロテンを与え、半分には与えないということで肺がんの発症率を調べたフィンランドでの研究でも、βカロテンを与えられた人たちの肺がんの発症率は、与えられなかった人たちよりも18%も高かったのです。

こうした報告を見ると、βカロテンの単独投与に発がんを抑える効果があるとはいいきれません。むしろ、βカロテンの単独投与には発がんを促進するというデータがあるということを知っておくべきです。だからといって、βカロテンを含む食品が悪いと申し上げているわけではないことを付け加えておきます。

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