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商品の品質保証や品質管理でチェックするべきこととは
1.行政区内で製造し他都道府県の実店舗で販売するとき
食品メーカーの方から「直売でお容様から好評なので販路を広げたいが、その場合どういう準備が必要なのか?」と問い合わせを受けること があります。そういう場合、商法上のことと別に品質保証上、必要なことをお教えしています。同一行政区内で製造・販売している場合、食品関連法上とやかく監視を受けることはあまりありません。行政側も行政区内で、ある程度製造・販売が完結するため、問題が起こった時に迅速に対処できると考えてのことかもしれません。
一方、行政区内で製造し他都道府県の実店舗で販売するとなると、ちょっと話が違ってきます。販売した商品に規格基準違反・異物混入・ 食味異常・表示違反等、何らかの問題が発生した場合、「販売店舗の住所を所管する行政」から「製造群の住所を所符する行政」に連絡があり、複数の行政区が絡むことになります。
この場合、「製造者の住所を所管する行政」の監督責任がまず問われることになりますので、行政も力が入るでしょう。 したがって販路を広げるに当たっては、それなりの準備をすることが求められます。業務の順に挙げると、「規格取り行い」「書式による商品規格書作成」「商品の栄養成分表作成」「商品の賞味期限根拠資料作成」「チェックシートの整備」「工場の衛生状況改善」といったところです。
2.品質保証と品質管理の実務の概要
品質保証とは「消費者がその商品に期待する特性・安全性を保証する」 対外的仕事で、品質管理とは「製造者が決めた商品特性・安全性が保たれるよう管理する」対内的です。 品質保証は商品の開発段階からその仕事がはじまりますが、品質管理は商品の開発終了時点から仕事がはじまります。 製造者における品質管理は、製品の特性・商品性が一定の範囲内でおさまるようにし、不良品を出さないように、また出荷されないようにするものです。 販売者における品質管理は製品の特性・商品特性が損なわれないよう、 安全性が低下しないようにするものです。
品質保証は「対外的に商品の品質について責任をもち、対外処理にあたる」のがその役割ですが、中小零細メーカーの場合は、品質保証と品質管理の区別なく1人が受けもつのが普通で、経営者自身がこの役割を担う場合もあります。 品質管理は決められた検査を実施検介し、その検企結果があらかじめ設定した許容範囲内におさまっているか確認します。
検査結果が許容範 囲を外れた場合は、その製品は出荷停止しなければなりません。その上で、なぜ許容範囲を外れたか、その原因を調査し、原因を特定し改善ないし、改善指示をします。 商品開発と品質管理 新しい商品を開発した際、その商品の品質のバラツキである「出荷許容範囲」を決める必要があります。実際の製造段階では、見た目・ 味・臭い・食感が常に一定に仕上がるかといえば、そうではありません。
材料の品質にはバラツキがありますので、製品にも品質のバラツキが多少あるものです。 この出荷許容範囲をきちんと決めておかないと、製造担当者・製品検査官(点検する人)が判断に迷い、本来不良品として排除しなければならない製品を残してしまうかもしれません。
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